焼香は、故人に芳香を捧げて敬う気持ちを表す意味があります。またその香りには邪気を追い払うパワーがあるとも言われています。法事では焼香を順番に回すシーンが多いですが、その際には失礼のないようにマナーを守ることが大切です。
まずお参りする順番としては、故人に親しい人から始めていきます。喪主を筆頭に、家族や親戚、そして職場関係者や友人と続く形です。参列者が多い場合は、2人か3人ずつ立ち上がって仏前へと進むケースもあります。スムーズに進めることができるように、葬儀場スタッフなどの指示に従うようにしましょう。
仏前に向かう際には、数珠を左手首にかけておきます。仏前では遺族に向かい礼をして、故人へも礼をしてからお参りをします。抹香をつまむ回数は宗派によっても異なりますが、だいたい1回〜3回です。周りを見て合わせるか、不安な場合は事前にスタッフや喪主に確認しておけば安心です。
手首にかけていた数珠は、合掌するときには手の甲へと移します。一歩下がって仏前に一礼し、遺族に向かって一礼して終了です。静かに席に戻り、着席しましょう。状況によっては、皆座ったままで焼香炉を回す場合もあります。その際には隣の人に迷惑をかけないように、つまんだ抹香はそっと落とすようにします。