戒名とは、簡単に記載すると人が亡くなった後に、その亡くなった人のために、仏教の教えに基づいた住職がつける名前です。浄土真宗では、解明ではなく法名と呼ばれることもあります。現在の日ほんのしきたりでは、葬儀の時には戒名がまだつけられておらず、49日を一つの目安として戒名を得ることが多い傾向です。
なぜ、このような名称が付けられるのでしょうか。それは、仏教の世界では、生前の名前は俗名と呼ばれ、生前の世界である俗世界に住む名前と識別されていて、新しい名前を付けることで俗世界から、仏の世界への導き、俗世界との縁を切るという願いがあります。
その新しい名前を僧侶からもらうためには、僧侶に対してお布施を支払う必要があります。この名前については、宗派により決まった付け方があり、見ただけで宗派がわかることもあります。もともとこの名前について高い順位のランクは「院号」です。
院殿号は、もともとは天皇や高い貴族・武士などに対してのみ付けられていましたが、足利尊氏が用いたのちには、武家や大名が多く用いたと言われています。院号は平安時代における嵯峨天皇が御所を「嵯峨院」と名付けたところから始まったと言われ、仏様の名前に使われるようになった由来は、一寺院を建立した立派な人の敬称に用いたことで、現在でも生前にお寺を建立するほど寺院に貢献した人や、相当の身分や地位の人、功績のあった人などに与えられます。